聖ドン・ボスコ生誕二百周年記念にあたって
聖ドン・ボスコ生誕二百周年記念の年となりました。
私たち星美学園では、世界中のサレジアン・ファミリーのメンバー、そして、同じドン・ボスコの精神と予防教育法に基づいて教育活動を行っている兄弟・姉妹校のお友達、教職員、保護者の皆さん、シスターたちと共に、ドン・ボスコをもっと知ることができ、よりよく祝うことができるようにと3年かけて心の準備をして参りました。
それぞれの国で、さまざまな行事が行われ、ドン・ボスコを称えています。
今年の8月にはイタリア・トリノで国際的な式典が行われます。それは私たちの心をサレジアン・ファミリーとしての喜びで満たしてくれるでしょう。
ローマのフランシスコ教皇様も、幼少年時代はドン・ボスコの学校で学ばれたということです。ですから、教皇様もこの記念行事をきっと喜んでいらっしゃることでしょう。ご一緒にお祝いできればすばらしいと思います。
このドン・ボスコ生誕二百周年記念の年、盛大なお祝いを通して、もう一度、「教育者、青少年の父」としてのドン・ボスコの慈愛に満ちた優しい心、熱意にあふれた教育活動を想い起しながら、今、大人も青少年もそして小さな子供たちも一緒に、私たちが生きているこの場所でドン・ボスコの望みを実現しようとしています。
ドン・ボスコが、九歳の頃から晩年に至るまでずっと追い続けた夢が世界中で、現実に、今でも、本当に適うならば、この不安定で、一見萎えかけているようにも見える私たちの国もこの世界も、神さまの愛で驚くほど活き活きとし、活気に満ちたものとなることでしょう。
また、青少年の教育と救いのために生涯かけて働かれたドン・ボスコをずっと導き助けてくださったマリア様が、必ず今も導いてくださることと思います。
現在、世界中のあちらこちらの国々で苦しんでいる人々や子供たちが大勢います。そして人々を押し流がそう、押しつぶそうとする力が働いています。
どんなに強い悪の力も、「神さまの大きな愛にうち勝つことはできない」とドン・ボスコが確信していたように、私たちもそう確信して、聖ドン・ボスコ生誕二百周年を祝うこの機会が、私たちの心をさらに燃え立たせ、私たちにとって希望に満ちた、力強い歩みの第一歩を新たに踏み出す機会となりますよう、ドン・ボスコのお取り次ぎを願ってお祈りしたいと思います。
最後に、神さまのお恵みが豊かにありますように、皆様お一人おひとりのために心を込めてお祈り申し上げます。
学校法人 星美学園 理事長・学園長 シスター 鈴木 裕子